エクストラクションシューターは、敵を倒した数ではなく、持ち帰れた物で勝ち負けが決まるシューターです。マップに入って物資を集め、時間内に脱出地点へ抜ける。撃ち勝っても脱出できなければ、拾った物は全部その場に落ちます。
Steamのタグ Extraction Shooter(tagid 1199779)で数えると、全体で414本、日本語に対応しているのは192本でした(2026年9月24日時点)。そのうちオンライン協力に対応しているのは108本です。
このジャンルの核は「倒すこと」ではなく「持ち帰ること」
バトルロイヤルと混同されがちですが、目的が違います。
| バトルロイヤル | エクストラクションシューター | |
|---|---|---|
| 勝利条件 | 最後の1人・1チームになる | 制限時間内に脱出地点へ抜ける |
| 死んだとき | そのラウンドが終わるだけ | 持ち込んだ装備を失う(作品による) |
| 途中で抜ける | できない | 抜けるのが目的 |
Hunt: Showdown 1896 のストア説明文が、この構造を一文で書いています。「ただ無為に死すか、すべてを手に入れて脱出するか、二つに一つだ」。目の前の相手に勝つことと、そのラウンドで得をすることが一致しないのが、このジャンル独特の緊張感です。
Steamに何本あるのか
Steamの検索APIでタグを指定して数えました。
| 絞り込み | 本数 |
|---|---|
タグ Extraction Shooter 全体 | 414本 |
| うち日本語に対応 | 192本(46.4%) |
| うち日本語 + オンライン協力 | 108本 |
日本語で遊べるものが半分に満たない、というのがこのジャンルの現状です。タグはユーザーが付けるものなので、開発元が「エクストラクションシューター」を名乗っていない作品も含まれます。
ARC Raiders のプレイ画面
ARC Raiders
機械に荒廃した地上へ出て物資を漁り、脱出地点まで持ち帰るエクストラクションシューター。ソロまたは最大3人のパーティーで出撃でき、クロスプラットフォームマルチプレイヤーにも対応しています。
代表12作を、持ち帰りのルールで比べる
日本語対応かつトップセラー上位の12本を、Steamのカテゴリ欄とストア説明文から判定しました。推測は入れていません。書いていないものは「記載なし」と書いています。
| 作品 | 対人の有無 | 最大人数 | 日本語 | 早期アクセス | 根拠(Steamのどの欄か) |
|---|---|---|---|---|---|
| Escape from Tarkov | PvPとPvEの両方 | 記載なし | 字幕・UI | いいえ(2025-11-15) | カテゴリに「オンラインPvP」「オンライン協力プレイ」。説明文に人数の記載なし |
| HELLDIVERS™ 2 | 対人なし(PvEのみ) | 4人 | フル音声の印あり | いいえ(2024-02-08) | カテゴリにPvPが無い。説明文「4名のヘルダイバーのチーム」 |
| Delta Force | PvPとPvEの両方 | 記載なし | 字幕・UI | いいえ(2024-12-04) | 説明文の「64人対戦」は別モード(ウォーフェア)の数字。撤収モードの人数は未記載 |
| Arena Breakout: Infinite | PvPとPvEの両方 | 記載なし | 字幕・UI | いいえ(2025-09-15) | 説明文は「チームプレイを選ぶか、単独で挑むか」とだけ |
| ARC Raiders | PvPとPvEの両方 | 3人 | 字幕・UI | いいえ(2025-10-30) | 説明文「ソロまたは最大3人パーティーでプレイし」 |
| Dark and Darker | PvPとPvEの両方 | 3人 | 字幕・UI | はい | 説明文「完璧な3人組を構築します」 |
| グレーゾーン・ウォーフェア | PvPとPvEの両方 | 記載なし | 字幕・UI | はい | 説明文は「ソロまたは分隊で任務を完遂せよ」とだけ |
| サルファー | 対人なし(1人専用) | 1人 | 字幕・UI | はい | カテゴリが「シングルプレイヤー」のみ |
| ZERO Sievert | 対人なし(1人専用) | 1人 | フル音声の印あり | いいえ(2024-10-23) | カテゴリが「シングルプレイヤー」のみ |
| Marathon | PvPとPvEの両方 | 3人 | フル音声の印あり | いいえ(2026-03-05) | 説明文「2人または3人のクルーを組むか、単独で」 |
| Hunt: Showdown 1896 | PvPとPvEの両方 | 記載なし | 字幕・UI | いいえ(2019-08-27) | 「デュオ」「ソロハント」の記述はあるが、上限の明記なし |
| Rainbow Six Extraction | 対人なし(PvEのみ) | 3人 | フル音声の印あり | いいえ(2023-06-15) | 説明文「3人でプレイ可能な、PvEの協力型」 |
いずれも2026年9月24日に store.steampowered.com/api/appdetails で取得した値です。「フル音声の印」は、Steamの対応言語欄で日本語にフル音声対応の印が付いているかどうかを指します。
表から読み取れること
12本のうち5本が、最大人数をどこにも書いていません。 Escape from Tarkov・Delta Force・Arena Breakout: Infinite・グレーゾーン・ウォーフェア・Hunt: Showdown 1896 の5本です。カテゴリ欄にも「オンライン協力プレイ」としか書かれておらず、何人まで組めるのかは購入前には分かりません。
対人が無い作品が4本あります。 HELLDIVERS™ 2 と Rainbow Six Extraction はPvEのみ、サルファー と ZERO Sievert に至ってはカテゴリが「シングルプレイヤー」だけで、他人が同じマップに入ってこない作りです。「エクストラクションシューター=他人に装備を奪われるゲーム」と思って避けていた人は、ここで選択肢が4本増えます。
日本語のフル音声対応は4本だけです。 残り8本は字幕・UIのみで、聞こえる声は英語などのままになります。物資の位置や敵の接近を音で知らせる作りが多いジャンルなので、ここは効いてきます。
早期アクセスは3本(Dark and Darker / グレーゾーン・ウォーフェア / サルファー)。この3本は買ったあとも仕様が変わり続けます。
対人ありと対人なしで、遊びがどう変わるか
同じ「持ち帰る」でも、緊張の出どころが違います。
- 対人あり: 物資よりも、物陰の相手が怖くなります。脱出地点が敵の待ち伏せ場所になるので、一番危険なのは帰り道です
- 対人なし: 敵はAIだけなので、怖いのは自分の欲です。もう1部屋だけ漁ろうとして時間切れになる
どちらが向いているかは、負けた原因を他人に求めたくなるかどうかで分かれます。対人ありは、腕前と無関係に「たまたま強い相手に会った」で全部失う日があります。それを織り込めない人は、先に対人なしの4本から入ったほうが続きます。
ARC Raiders
機械に荒廃した地上へ出て物資を漁り、脱出地点まで持ち帰るエクストラクションシューター。ソロまたは最大3人のパーティーで出撃でき、クロスプラットフォームマルチプレイヤーにも対応しています。
Hunt: Showdown 1896
19世紀末の沼地で賞金首の怪物を狩り、トークンを持って脱出するPvPvEシューター。モンスターとの戦闘音が他のプレイヤーを呼び寄せる構造が、このジャンルの緊張感を最も濃く表しています。
どれから始めるか
当サイトの判断は「まず HELLDIVERS™ 2 か Rainbow Six Extraction から入る」です。 理由は3つあります。
- 日本語のフル音声に対応している(12本中4本しかない側です)
- 対人が無いので、装備を他人に奪われる展開が起きない。ジャンルの基本動作を落ち着いて覚えられます
- 最大人数が公式に書かれている(4人 / 3人)。誰を誘えばいいかが買う前に決まります
そのうえで、対人ありに進むなら ARC Raiders です。最大3人が明記されていて、クロスプラットフォームマルチプレイヤーがカテゴリに入っている数少ない1本でもあります(12本中4本のみ)。
逆に Escape from Tarkov から入るのは勧めません。 12本の中で最も高く(¥7,500)、最大人数すら公表されていないので、誰と遊べるかを確かめてから買うことができません。ジャンルの原型ではありますが、最初の1本として買う条件が揃っていません。
基本プレイ無料は3本(Delta Force / Arena Breakout: Infinite / Dark and Darker)なので、合うかどうかを確かめるだけならここから触るのも手です。ただしDark and Darkerは早期アクセス中です。
早期アクセスの作品を選ぶときに見る場所
Steamのストアページではなく、「お知らせ」タブの更新頻度を見てください。早期アクセスは「未完成」であることより、止まっているかどうかのほうが問題になります。直近2〜3か月に更新が無い作品は、完成を待つ前提で買わないほうが安全です。
数え方の実例として、『Species: Unknown』の早期アクセスの現在地で同じことをやっています。公式のお知らせから更新8件を日付つきで並べ、空いている月とその理由まで確かめた記事です。なお同作にSteamの Extraction Shooter タグは付いていません(2026年9月24日にストアのタグ一覧で確認)。上の表の作品ではなく、早期アクセスの更新をどう数えるかの見本として挙げています。
よくある質問
エクストラクションシューターとバトルロイヤルは何が違いますか?
勝利条件が違います。バトルロイヤルは最後まで生き残ることが目的ですが、こちらは制限時間内に脱出地点へ抜けることが目的です。1位になる必要はなく、途中で抜けるのが正解になります。
死ぬと装備を失いますか?
作品によります。対人ありの作品は失う作りが多く、対人なしの作品(HELLDIVERS™ 2・Rainbow Six Extraction・サルファー・ZERO Sievert)は扱いが緩やかです。購入前にストアページの説明文で確認してください。
1人でも遊べますか?
サルファー と ZERO Sievert はカテゴリが「シングルプレイヤー」だけなので、最初から1人用です。ARC Raiders と Marathon は説明文に「ソロまたは」と書かれており、1人での出撃が想定されています。
日本語音声で遊べるのはどれですか?
Steamの対応言語欄でフル音声の印が付いているのは、HELLDIVERS™ 2・ZERO Sievert・Marathon・Rainbow Six Extraction の4本です(2026年9月24日確認)。残り8本は字幕・UIのみです。
Steamに414本あると書いてありますが、全部エクストラクションシューターですか?
タグはユーザーが付けるものなので、開発元が名乗っていない作品も含まれます。数字は「そう分類されている作品の本数」として読んでください。この記事の12本は、そのうち日本語対応かつトップセラー上位のものから選んでいます。






