「内蔵は安定、外付けは手軽」という説明はどこにでもあります。読んでも決まらないのは、その一般論が自分の環境に当てはまるかが書かれていないからです。
この記事は逆から始めます。あなたが使っているPCの形と、何を配信するか。この2つが決まれば、答えはほぼ一意に出ます。
3行で先に答えます
| あなたの環境 | 答え |
|---|---|
| ノートPCを使っている | 外付け一択。内蔵型は物理的に取り付けられません |
| デスクトップで、PCIeスロットが空いている | どちらも選べる。以下の判定表で決める |
| デスクトップだが、拡張スロットに空きがない | 外付け。グラフィックボードが2スロット占有している構成では起こりえます |
ノートPCの人はここで読み終えて構いません。選択肢が存在しないので、迷う余地がありません。
環境別の判定表
デスクトップで両方選べる人向けの表です。
使っているPCと配信対象から決める
| 用途 | 重視ポイント | 外付け(USB) | 内蔵(PCIe) |
|---|---|---|---|
| ノートPCで配信する | 内蔵型は取り付けられない | ◎ | △ |
| デスクトップ1台で、家庭用ゲーム機を配信 | USBの帯域に余裕があれば外付けで足りる | ◎ | ○ |
| 配信用のPCをもう1台用意して負荷を分ける | 配信PC側は空きスロットに余裕があることが多い | ○ | ◎ |
| 4K60fpsを長時間、落とさずに録画したい | USBの帯域と電力供給が上限になりやすい | △ | ◎ |
| friendの家や外出先にも持っていく | 取り外しの手間が毎回かかる | ◎ | △ |
| 机まわりの配線を増やしたくない | 外付けはケーブルが2〜3本増える | △ | ◎ |
◎が付いた行が複数ある場合は、上の行を優先してください。表は環境の制約が強い順に並べています。持ち運ぶかどうかより、そもそも取り付けられるかが先に決まるためです。
外付けが向いている場合
外付け(USB接続)を選ぶ理由
ノートPCで使う
内蔵型はデスクトップの拡張スロットに挿す形なので、ノートPCでは物理的に選べません
取り付けの手間を避けたい
PCケースを開ける必要がありません。USBケーブル1本で認識します
持ち運ぶ
別のPCに挿し替えて使えます。内蔵型は取り外しに毎回ケースを開けることになります
まず試したい
合わなかったときに手放しやすく、別の用途にも転用できます
外付けの弱点はUSBの帯域と電力です。同じUSBコントローラにマイクや外付けSSDがぶら下がっていると、高い解像度で長時間録画したときに映像が途切れることがあります。USBポートを分けて挿すだけで解消するケースが多いので、まずそこを疑ってください。
内蔵が向いている場合
内蔵(PCIe接続)を選ぶ理由
USBの帯域に依存しない
PCIeで直接つながるので、他のUSB機器と取り合いになりません
高解像度の長時間録画
4K60fpsを落とさずに録り続ける用途では、帯域の余裕が効いてきます
配線が増えない
PCケースの中で完結するので、机の上のケーブルが増えません
配信用PCを分けている
2台構成なら配信側のスロットに余裕があることが多く、内蔵型を活かせます
内蔵の弱点は、選べる環境が限られることです。ノートPCでは使えません。デスクトップでも、グラフィックボードが2スロットを占有していて空きが無い構成では取り付けられません。買う前にケースを開けて空きスロットを確認してください。
実際に買うときに見る数字
形が決まったら、次は性能です。ここで値段が大きく変わります。
- 1080p60fps対応 … ここが基準線。多くの人はこれで足ります
- 4K60fps対応 … 録画して編集・保存する目的で効きます。配信するだけなら1080pに落ちます
- パススルー … 遅延が勝敗に直結する対戦ゲームを、自分でプレイしながら配信する場合のみ
パススルーと4K対応の要否はキャプチャーボードのパススルーと4K60fpsで用途別に切り分けました。そもそも買うべきかから迷っている場合は、キャプチャーボードは必要かを先に読んでください。1台のPCでPCゲームを配信するだけなら、買わずに済みます。
配信環境そのものを最小構成で組む話はPC配信の最小構成に、録画まわりの設定はインスタントリプレイの使い方にまとめてあります。
よくある質問
ノートPCに内蔵型を付けられませんか?
付けられません。内蔵型はデスクトップの拡張スロット(PCIe)に挿す形の製品なので、ノートPCには取り付ける場所がありません。ノートPCの人は外付け型だけを見てください。
内蔵型のほうが画質がいいですか?
画質そのものは変わりません。違うのは帯域の安定性です。外付けはUSBの帯域を他の機器と共有するため、高解像度で長時間録画したときに途切れる可能性があります。1080p60fpsの範囲なら、外付けでも問題が出ることは多くありません。
外付けで映像が途切れます。内蔵に買い替えるべきですか?
先にUSBポートを変えてみてください。同じUSBコントローラにマイクや外付けSSDがぶら下がっていると帯域を取り合います。ポートを分けるだけで解消するケースが多く、買い替えはその後の判断で足ります。
拡張スロットが空いているか、どう確認しますか?
PCケースの側面を開けて、グラフィックボードの下に空いているスロットがあるかを見ます。グラフィックボードが2スロット分の厚みを占有していることが多いので、見た目より空きが少ない場合があります。
内蔵型と外付け型で、必要なソフトは変わりますか?
変わりません。どちらもOBSなどの配信ソフトから同じように映像入力として扱えます。選ぶ基準は形と帯域であって、使えるソフトの違いではありません。