「WQHD(2560×1440)で144fps出したい。グラボは何を買えばいい?」

この問いに、ひとつの答えはありません。遊ぶタイトルで要求が4倍以上変わります。

理由は演算力ではなく、VRAMの容量です。 主要8タイトルの公式必要環境を並べると、明記されているVRAMが1GBから8GBまで開いています。

結論:WQHDで最初に詰まるのはVRAM

解像度を上げると、描画に使うテクスチャとフレームバッファが増えます。 VRAMが足りなくなると、フレームレートは滑らかに下がらず、カクつきとして一気に出ます。

では、どうするか。

  • 遊ぶタイトルの公式VRAM要求を先に見る → 8GB明記のタイトルがあるなら、そこが自分の基準になります
  • 手持ちGPUのVRAMが要求より下 → 演算力に余裕があってもWQHDでは詰まります
  • VRAMは足りていてfpsが出ない → そこで初めて演算力の話になります

VRAMは後から足せません。ここだけは買うときに決まります。

公式が明記しているVRAM容量(8タイトル)

タイトル公式の推奨GPU公式が明記している設定・VRAM公式が解像度別の要求を出しているか出典
Counter-Strike 2推奨環境の記載なし(最低はビデオカード1GB以上)最低でビデオカード1GB以上出していないSteam
VALORANTGT 730 / R7 240(推奨・60FPS)ディスクリートGPUならVRAM 1GB以上出していない(fpsの段は明記)Riot公式
フォートナイトGTX 960 / R9 280推奨はVRAM 2GB、最高プリセットはVRAM 8GB以上出していない(画質プリセットで区分)Epic公式
PUBG: BATTLEGROUNDSGTX 1060 3GB / RX 580 4GB推奨GPUの型番にVRAM容量を併記出していないSteam
Apex LegendsGTX 970 / R9 290最低GPUのみVRAM 2GB併記出していないSteam
ELDEN RINGGTX 1070 8GB / RX VEGA 56 8GB推奨はVRAM 8GB出していないSteam
モンスターハンターワイルズRTX 2060 Super 8GB / RX 6600 8GBグラフィック「中」設定・SSD必須と明記出していないSteam
サイバーパンク2077RTX 2060 SUPER / RX 5700 XT / Arc A770最低がGTX 1060 6GB・SSD必須出していないSteam

出典:Steam appdetails API / Riot Games公式サポート / Epic Games公式サポート

読み取れることが2つあります。

ひとつ目。VRAMの要求はタイトルで1GBから8GBまで開いています。 競技系のシューター(CS2・VALORANT)は1GBで動き、ELDEN RINGとモンハンワイルズは8GBを明記しています。 「WQHD144ならこのGPU」という単一の答えが無いのは、この幅のためです。

ふたつ目。8タイトルとも、解像度別の要求を出していません。 推奨環境に解像度の記載すらないため、WQHDで何が要るかは公式情報からは判定できません。

つまりここから先は、自分の環境で測るしかありません。手順を出します。

自分のVRAM使用量を測る

解像度でVRAMがどれだけ変わるかを見る
  1. ① NVIDIA App を開き、統計オーバーレイを有効にする 設定の「オーバーレイ」から。GPU使用率とVRAM使用量を表示項目に入れる
  2. ② ゲームをフルHD(1920×1080)で起動し、数分プレイする ロビーではなく、実際に負荷がかかる場面で見る
  3. ③ VRAM使用量の最大値を控える 平均ではなく、いちばん上がったところを見る
  4. ④ 解像度をWQHD(2560×1440)に変えて、同じ場面をもう一度 設定は①〜③と同じにする。解像度だけを変える
  5. ⑤ ④の最大値が、手持ちGPUのVRAM容量に近づいていないか 上限に張り付くならVRAM不足。ここでカクつきが出る

⑤で上限に張り付いていたら、演算力ではなくVRAMが原因です。 その場合、設定でテクスチャ品質を下げると改善することがあります。まずそれを試してください。

手持ちのGPUで判断する順番

WQHD144に届くかを確かめる
  1. ① 遊ぶタイトルの公式VRAM要求を見る 上の表。8GB明記のタイトルがあるなら、それが自分の基準になる
  2. ② 上の手順でWQHD時のVRAM使用量を測る 上限に張り付くならVRAM不足
  3. ③ VRAMが足りているならfpsを測る GPU使用率が90%台に達しているかも同時に見る
  4. ④ GPU使用率が上がりきらずfpsが出ない 律速はCPU側。GPUを替えても伸びない

モニタをまだ持っていない場合

WQHD144Hzのモニタを持っていない段階なら、そこから決めることになります。

仕様表で見るのは解像度ではなく、「最大リフレッシュレート」と応答速度の2つです。 WQHD対応と書いてあっても60Hzまでの製品は多くあります。

価格を比べる2社目としてAcerの直販もあります。

VRAMが足りないと判定できた場合

VRAMは後から増やせません。足りないと分かったら、GPUまたはPCごとの買い替えになります。

判断はふたつです。CPUに余裕があればGPU単体、CPUも数世代前ならPCごとです。

よくある質問

VRAMは多ければ多いほどいいですか? 遊ぶタイトルの要求を満たしていれば、それ以上は余ります。 上の表のとおり、競技系シューターは1GBで動作要件を満たします。 自分が遊ぶタイトルの中で、いちばん要求が高いものに合わせるのが基準になります。

WQHDとフルHDで、必要なVRAMはどれくらい変わりますか? 公式ドキュメントには解像度別のVRAM記載がありません。 このサイトでは推測の数字を出さない方針なので、代わりに上の測り方を載せました。 解像度を切り替えて自分の環境で比べるのが、いちばん確実です。

推奨GPUを満たしていればWQHDで144fps出ますか? 今回調べた8タイトルは、いずれも解像度別の要求を出していません。 推奨環境は解像度すら明記していないため、推奨を満たすことと144fpsが出ることは別の話です。

VRAM使用量が上限に張り付いていました。買い替えるしかないですか? まずテクスチャ品質の設定を下げて試してください。 テクスチャはVRAM使用量に直結するので、ここを1段下げるだけで収まることがあります。 それでも張り付くなら、VRAM容量の大きいGPUに替えるしかありません。

まとめ

  • WQHDで最初に詰まるのは演算力ではなく VRAM
  • 公式が明記しているVRAM要求は、タイトルで 1GBから8GBまで4倍以上開く
  • 8タイトルとも、解像度別の要求は出していない
  • だから自分の環境で、フルHDとWQHDのVRAM使用量を比べて判定する
  • VRAMは後から足せない。買うときに決まる