ゲームを起動した瞬間にファンが「ブォー」と鳴り出すと、壊れたのではないかと不安になります。

先に結論を書きます。ゲーム中にファンの回転が上がって音が大きくなるのは、ほぼすべて正常な動作です。 ファンはCPUとGPUの温度を下げるために回っていて、負荷が上がれば回転数も上がります。静かなままのほうがむしろ危険です。

ただし、正常でない音も確かに存在します。この記事はその線引きをするために書きました。

😟 こんなお悩みはありませんか?

  • ゲームを始めた瞬間にファンが唸り出して、壊れたのではないかと不安になる
  • 買ったばかりなのにうるさい。初期不良なのか判断がつかない
  • 対策を調べても原因が羅列されているだけで、自分に当てはまるものが分からない

✅ この記事で解決できます!

  • 音の種類と鳴り出すタイミングで、正常か異常かをその場で判定できます
  • 正常だった場合の静音化を、費用0円のものから順に並べています
  • 異常だった場合も、多くは0円〜数千円で収まる範囲だと分かります

まず判定する: 音とタイミングの8分岐

いちばん知りたいのは「これは故障か」のはずです。当てはまる行を探してください。

音の種類鳴るタイミング判定やること費用
ブォー(低く風が抜ける音)ゲーム中・高負荷時だけ正常何もしなくて構いません。気になるならファンカーブを調整0円
ブォー(低く風が抜ける音)アイドル時もずっと要確認常駐ソフトのCPU使用率をタスクマネージャーで確認0円
ブォーが以前より明らかに大きい同じゲームで以前と違う要確認吸排気口とフィルターのホコリ詰まりを疑う0〜1,000円
ウィーン(高い金属音・回転数が張り付く)起動直後から最大回転異常の疑いBIOS/UTILのファン設定リセット、センサー異常を確認0円
カラカラ / ジー(擦れる音・軸受け音)回転しているとき常時異常ファンの軸受け劣化。ファン交換が要ります1,000〜4,000円
ガガッ / ビリビリ(断続的な接触音)振動と同時異常ケーブルや配線がファンに触れています。すぐ止めて中を確認0円
ピー / キュルキュル(電子的な高音)高負荷時・高fps時正常(コイル鳴き)部品が振動する現象で故障ではありません。fps上限設定で軽減0円
無音のまま本体が熱い高負荷時異常ファンが回っていません。最も危険なパターンです要点検

この表の要点は「うるさい」と「異常」は別物ということです。低い風切り音が負荷に応じて上下しているなら、それは冷却がうまくいっている証拠です。逆に、いちばん危ないのは最後の行――静かなのに熱い状態です。

判定してから対処するまでの順番
  1. 音の種類を聞き分ける 低い風の音か、金属音か、擦れる音か
  2. 鳴るタイミングを確認 高負荷時だけか、アイドルでも鳴るか
  3. 上の表で正常/異常を判定 大半はここで『正常』に着地します
  4. 正常なら費用0円の対処から 電源プラン・fps上限・ファンカーブ
  5. 異常なら部位を特定 軸受け・配線接触・センサー
  6. 買い替えを考えるのは最後 年数と保証と修理費を並べてから

正常と判定された人へ: 0円からできる順

ここからは「異常ではないが、それでも静かにしたい」人向けです。効果が出やすい順ではなく、費用が安い順に並べます。安い側から試して、満足したところで止めてください。

費用0円でできる4つ

01

電源プランを『バランス』に戻す

『高パフォーマンス』はCPUを常に高いクロックで回すため、発熱もファン回転も上がります。ゲーム中の実効性能はバランスでもほとんど変わりません

02

フレームレートに上限をかける

モニターが144Hzなら144fpsで頭打ちにします。300fps出してもモニターが表示できないので、その分の発熱と騒音は完全な無駄です

03

ファンカーブを緩やかにする

マザーボードのユーティリティやFan Controlで、温度に対する回転数の上がり方を調整します。急に最大回転まで上がる設定が初期値のことがあります

04

常駐ソフトを見直す

アイドル時もファンが回る場合はこれが原因です。タスクマネージャーでCPU使用率の高いプロセスを特定します

数千円かけていいなら、次はホコリの除去です。エアダスターで吸排気口とファンの羽根を吹きます。3か月〜半年に一度が目安で、ホコリが詰まった状態は冷却効率が落ちてファンが常時高回転になるため、静音と寿命の両方に効きます。

それでも足りない場合にケースファンの交換やCPUクーラーの変更が視野に入りますが、ここまで来ると数千円〜1万円台の出費になります。その前に、上の0円の4つを本当に全部試したか確認してください。

異常と判定された人へ

音の種類ごとに、疑う場所が違います。

  • カラカラ・ジーという擦れる音 — ファンの軸受けが摩耗しています。ファンは消耗品で、24時間稼働でなくても数年で劣化します。該当するファン1個だけ交換すれば直ることが多く、ケースファンなら1,000円台から手に入ります
  • ガガッという断続音 — ケーブルや結束バンドの端がファンに接触しています。すぐに電源を切って中を確認してください。羽根が欠けると振動が増えて他の部品にも負担がかかります
  • 起動直後から最大回転で張り付く — 温度センサーの読み取りに異常があるか、ファン制御の設定が飛んでいます。BIOSの設定を初期化して改善するか確認します
  • 無音なのに熱い — ファンが停止しています。この状態で使い続けると熱で部品が傷みます。使用を止めて点検してください

新品なのにうるさいのは初期不良か

これがいちばん多い不安だと思います。判定基準は次のとおりです。

初期不良を疑ってよいのは、上の表で「異常」に該当した場合だけです。 低い風切り音が高負荷時に大きくなるのは、新品でも当然そうなります。むしろ高性能なパーツを積んだPCほど発熱が大きく、ファンはよく回ります。

一方で、購入直後にカラカラ音がする・起動時から最大回転で張り付く・振動が明らかに大きいなら、これは初期不良の可能性があります。保証期間内であれば自分で分解せず、購入店またはメーカーに連絡してください。自分でファンを交換すると保証が切れることがあります。

買い替えが合理的になるのはどんなときか

修理より買い替えのほうが合理的になる条件は、はっきりしています。

修理か買い替えかの判断材料

用途重視ポイント修理・パーツ交換買い替え
購入から3年以内・保証あり 自己判断で分解せず、まず購入店へ ◎△
購入から3年以内・保証切れ ファン単体なら数千円で済む ◎△
5年以上・ファン以外も不調 電源やストレージも同時期に寿命が来る △○
5年以上・遊びたいゲームが動かない 騒音とは別問題として性能で判断する △◎

騒音を理由に買い替えるケースは、実際にはほとんどありません。「うるさい」から「買い替え」に直行するのが、いちばんお金を無駄にする道筋です。 買い替えを検討する段階に来ているかどうかは、ゲーミングPCの買い替え目安で年数とパーツ交換の損得を整理しているので、そちらを先に読んでください。

それでも性能不足が確定していて、静かで冷えるPCに移りたいという判断になった場合は、選択肢を2つ挙げておきます。

新品のBTOを買う前に、CPUとメモリだけ足りていれば十分というケースは意外と多くあります。保証つきの中古なら費用を抑えられます。

遊びたいタイトルが決まっていて性能が明確に足りない場合は、構成を選べるBTOのほうが結果的に安く付きます。予算帯ごとの構成の決め方は予算別のゲーミングPCの選び方にまとめています。

よくある質問

Q. ゲーム中だけうるさいのですが、壊れていませんか?

壊れていません。ゲーム中はCPUとGPUの発熱が跳ね上がるので、ファンが回転数を上げて冷やします。これは設計どおりの動作です。むしろ高負荷なのに静かなままのほうが問題で、冷却が効いていない可能性があります。

Q. 「高パフォーマンス」の電源プランにしたほうがゲームは快適では?

多くの環境で体感差はほとんどありません。一方で発熱とファン回転は確実に増えます。まず「バランス」に戻して、実際にfpsが落ちるかを確認してください。落ちなければそのままで構いません。

Q. 掃除はどのくらいの頻度で必要ですか?

3か月〜半年に一度が目安です。床置き・カーペット・ペットがいる環境ではもっと早くホコリが溜まります。エアダスターで吸排気口とフィルターを吹くだけでも効果があります。

Q. コイル鳴き(ピーという高い音)は直せますか?

部品の振動で起きる現象なので、完全には直せません。ただしフレームレートに上限をかけると軽減することが多いです。故障ではなく、放置しても壊れません。気になる度合いは個人差が大きい部分です。

Q. ファンを自分で交換しても大丈夫ですか?

保証期間内なら、自分で開ける前に購入店に相談してください。分解が保証の対象外になることがあります。保証が切れているデスクトップであれば、ケースファンの交換は比較的難易度が低い作業です。

Q. 静音のPCケースに買い替えれば解決しますか?

ケースの遮音材で音は下がりますが、内部に熱がこもりやすくなり、その分ファンが余計に回るという逆効果も起きます。ケースを替える前に、まずホコリの除去とファンカーブの調整を試すほうが確実です。