『Raft』に公式の専用サーバーはありません。だから「サーバーを借りれば常設にできる」は成立しません。検索すると出てくるVPSの紹介記事は、Raftの仕組みを確認しないまま一般論を当てはめたものです。
Raftのワールドは誰かのゲームの中で動いています。参加する側は「フレンドのワールドに入る」形になります。開発元 Redbeet Interactive の告知も、一貫して「join a friend’s world」という書き方をしています。
つまり、ホストが起動していない時間は、誰も進められません。これが「常設にしたい」「ホストを譲りたい」という検索が生まれる理由です。この記事は、そこに対して何ができて何ができないかを、確認できる根拠つきで分けます。
Raft
小さないかだ1枚から始まり、流れてくる漂流物を釣って拡張しながら海を渡る協力サバイバル。サメに追われつつ島や海上施設を巡って物語を追う。PC版はSteam(Windows)のみでMac・Linux版は無いが、家庭用機はPS5版とXbox Series X|S版が2024年12月4日に発売済み。Switch版は無い。
専用サーバーが無いと言える根拠と、その限界
先に、使えない根拠を1つ外しておきます。まずSteamのカテゴリ欄に専用サーバーの行が無いことは、根拠になりません。
Steamのカテゴリ欄には、専用サーバーの有無を示す項目自体が存在しないからです。実際、公式の専用サーバーを配布している『Valheim』のカテゴリ欄も「シングルプレイヤー / マルチプレイヤー / 協力プレイ / オンライン協力プレイ / フルコントローラサポート …」で、専用サーバーに相当する行はありません。行が無いことは、何も示しません。
使えるのは次の1点です。
開発元 Redbeet Interactive の公式告知に、専用サーバーの語が一度も出てきません。確認したのは、Steamのニュース欄に掲載されている直近20件です。この20件は2022年7月のホットフィックス(1.06 / 1.07)まで遡り、Raftが早期アクセスを終えた2022年6月20日以降のほぼ全期間にあたります。告知の中身はクロスプレイの統合、マルチプレイのネットワークコードの改修、不具合修正が中心で、専用サーバーの提供・追加・予定に触れた項目は1つもありませんでした。
これが根拠として働く理由は、専用サーバーを持つゲームでは、公式の文章に必ずその語が出てくるからです。
- 『Valheim』: 開発元の公式FAQに「If you wish to run a persistent server you can download the Valheim Dedicated Server-application from Steam」と書かれ、公式サポートには構築手順の記事まで置かれています
- 『Project Zomboid』: 公式のパッチノート(42.20.0)に「専用サーバーの起動中に発生しうる例外を修正」「専用サーバーのマップデータをコピーできてしまう不具合を修正」という項目が並びます
Raftの公式告知には、これに当たるものが4年ぶん探して1件もありません。
ただし、これは「無いことの証明」ではありません。告知に書かれていないだけ、という可能性は残ります。最終的な確認は、開発元の公式サポートで行ってください。
- ホスト役を1人に決められるか ワールドはその人のセーブとして残る
- その人が起動できる時間に全員が集まれるか 集まれるなら、これ以上の準備は要らない
- 集まれない日をどうするか Raftでは他の人が代わりに進める方法が用意されていない
- それでも常設が必要なら サーバーを借りるのではなく、専用サーバーを公式に持つ作品を選び直す
やりたいこと別・できる/できない対応表
自分がやりたいことがどれに当たるかで、次の手が変わります。
| やりたいこと | 可否 | 根拠 | 代わりの方法 |
|---|---|---|---|
| ホストがいなくても24時間ワールドを動かす | できない | 2022年7月以降の公式告知20件に専用サーバーの記載が無い | ホスト役を決めて、集まる時間を合わせる |
| VPSを借りて常設にする | 借りても解決しない | 上と同じ。動かすべきプログラムが配布されていない | 借りる前に必要かどうかを判断する |
| ワールドの持ち主を別の人に移す | 公式の機能としては記載なし | 直近20件の公式告知に、譲渡・移行に相当する機能の記載が無い | ホスト役を1人に固定して運用する |
| 自分のワールドを別のPCで続ける | できる | カテゴリ欄に「Steamクラウド」の記載がある | 同じSteamアカウントでログインする |
| 別の機種の友人と一緒に遊ぶ | できる | 2026年3月10日の公式告知でクロスプレイが既定ブランチへ統合 | 追加の設定は不要 |
| 相手がゲームを持っていなくても遊ぶ | できない | カテゴリ欄に「Remote Play Together」の記載が無い | 全員が購入する |
「記載が無い」は推測ではありません。公開されている場所を4年ぶん見たうえで書かれていなかった、という確認結果です。将来の追加を否定するものではないので、いつの時点の確認かを添えています(2026年9月7日)。
ホストを替えるとワールドはどうなるか
Raftのワールドはホストのセーブとして保存されます。カテゴリ欄にSteamクラウドの記載があるので、同じSteamアカウントであれば別のPCからでも同じワールドを続けられます。
ただし、別の人がホストを引き継ぐ公式の手順は案内されていません。開発元の告知にも、ストアページにも、その説明はありません。したがって、実務上の答えは次のようになります。
- ホスト役は最初に1人決めて、固定するのが確実です。その人の都合が全員の遊べる時間になります
- ホスト役が長期間参加できなくなる見込みなら、そのワールドは区切りをつけて、別の人のワールドで新しく始めるほうが早いです
- ホストが変わるとセーブも変わります。進行を引き継ぐ前提で計画しないでください
では、セーブのファイルそのものを別の人に渡せばよいのでは、と考える人もいます。ここについては次のとおりです。
開発元は、ワールドを別の人に引き継ぐ方法を案内していません。直近20件の公式告知にも、ストアページにも、その説明はありません。当サイトでもファイルを渡した場合の動作を確認していないので、できるともできないとも書けません。
確認できているのは、Steamのカテゴリ欄にSteamクラウドの記載があることだけです。セーブがクラウドと同期される仕組みがある以上、ファイルを別の場所へ持っていく操作は、同期の挙動と噛み合わない可能性があります。試す場合は、先にセーブのバックアップを取ってください。
なお、参加そのものができない場合は別の問題です。開発元は2026年2月10日の告知で、フレンドのワールドに入ろうとしたときの「error 63」というエラーについて報告を募っていました。入れない症状は、常設化とは切り分けて考えてください。症状別の切り分けはRaftのマルチプレイに入れないにまとめています。
常設が必須なら、作品を変えるという選択肢
「ホストなしで動き続けること」が譲れない条件なら、それを公式に持っている作品を選ぶほうが早いです。
Raftで続けるか、専用サーバーのある作品に移るか
👍 好評でよく挙がる点
- クロスプレイは2026年3月に既定ブランチへ統合済み。機種をまたいで集まれる
- Steamクラウドに対応しているので、ホスト本人は環境を変えても続けられる
- 人数と遊び方の条件を満たすなら、ホストを固定するだけで足りる
👀 不評・注意で挙がる点
- ホストが起動していない時間は、誰も進められない
- ホストを別の人に移す公式の手順が案内されていない
- サーバーを借りても、この制約は解消しない
編集部の分析まとめ
集まる時間を合わせられるならRaftのままで足ります。合わせられないことが分かっているなら、専用サーバーを持つ作品を選び直すほうが確実です。
当サイトのゲームDBで専用サーバー対応として扱っている作品は次のとおりです。根拠を確認できたものと、まだ確認していないものを分けて書きます。
| タイトル | 同時プレイ人数 | 専用サーバーの根拠 |
|---|---|---|
| Valheim | 最大10人 | 開発元の公式FAQに専用サーバーアプリの配布が明記。公式サポートに構築手順の記事あり |
| Project Zomboid | 記載なし | 公式パッチノート42.20.0に専用サーバー起動時の修正項目あり |
| Palworld | 最大32人 | この記事では出典を確認していない |
| Enshrouded | 最大16人 | この記事では出典を確認していない |
| 7 Days to Die | 最大8人 | この記事では出典を確認していない |
★下3本は、当サイトのゲームDBで専用サーバー対応として登録しているものです。この記事では公式の記載まで当たっていないので、選ぶ前にご自身で確認してください。
そもそも借りる必要があるかどうかは、人数と遊び方で線を引けます。そのマルチ、サーバーを借りなくても遊べる?に判断の基準をまとめています。専用サーバーを公式に持つ例としては、ARK: Survival Ascendedのサーバーは無料で立てられる?で条件を整理しています。
よくある質問
Raftに専用サーバーはありますか?
ありません。2026年9月7日時点で、Steamのカテゴリ欄にも、開発元の公式告知の直近20件にも、専用サーバーに関する記載がありません。
サーバーを借りれば24時間動かせますか?
動かせません。専用サーバーの実行ファイルが配布されている記載が無いためです。VPSを借りても、ホストがゲームを起動している必要があるという条件は変わりません。
ホストを別の人に譲れますか?
公式の手順は案内されていません。ワールドはホストのセーブとして保存されるため、ホストが変わるとセーブも変わります。
自分のワールドを別のPCで続けられますか?
続けられます。カテゴリ欄にSteamクラウドの記載があるので、同じSteamアカウントでログインすれば同じワールドを開けます。
別の機種の友人と遊べますか?
遊べます。2026年3月10日の公式告知で、クロスプレイが既定ブランチに統合されました。以前はベータブランチに切り替える必要がありましたが、いまは不要です。
フレンドのワールドに入れません
常設化とは別の問題です。開発元は2026年2月10日の告知で「error 63」というエラーの報告を募っていました。症状別の切り分けは当サイトの別記事にまとめています。
相手がゲームを持っていなくても遊べますか?
遊べません。カテゴリ欄にRemote Play Togetherの記載が無いため、遊ぶ全員が購入している必要があります。


