日本語化MODの入れ方を説明する記事はたくさんあります。この記事は違うところから始めます。
そのMOD、本当に必要ですか。
発売時は日本語非対応だった作品が、アップデートで公式に日本語対応することは珍しくありません。その場合、MODを入れるのは不要どころか害になります。公式の翻訳と競合して文字化けしたり、アップデートのたびに壊れたりします。
導入手順に進む前に、確認すべきことが5つあります。
導入前の確認手順
- ① ストアの対応言語を見る 日本語が入っていればMODは不要。ここで終わり
- ② 対応言語に無くても、ゲーム内の言語設定を開く ストア表記が更新されていないだけの場合がある
- ③ ベータ版(beta)の提供が無いか確認 プロパティ → ベータ に日本語版のブランチが用意されていることがある
- ④ 公式の告知を確認 ニュース・アップデート履歴に「日本語対応」の記載が無いか
- ⑤ ここまで全部空振りなら、MODを検討する ただし下記のリスクを承知したうえで
| 手順 | 何を見るか | 見落とすと起きること |
|---|---|---|
| ① ストアの対応言語 | ストアページ右側の「対応言語」表に日本語の行があるか | 公式対応済みなのにMODを入れ、翻訳が二重になって文字化けする |
| ② ゲーム内の言語設定 | 起動して Options / Settings の Language を開く | ストアの表記が古いだけのケースを見逃す |
| ③ ベータブランチ | ライブラリでゲームを右クリック → プロパティ → ベータ | 公式が用意した日本語ブランチに気づかず、非公式MODを入れる |
| ④ 公式の告知 | ストアページの「ニュース」、開発元のアップデート履歴 | 「近日対応」の予定を知らずに、数日後に不要になる作業をする |
| ⑤ MODの検討 | 配布元、最終更新日、対応バージョン | 更新が止まったMODを入れて、次のアップデートで起動しなくなる |
①と②で解決する作品が想像より多いというのが、この記事で一番伝えたいことです。ストアページの対応言語表は開発元が手で更新するもので、アップデートで日本語を入れたのに表記を直していないケースがあります。
ストアの対応言語表の読み方
対応言語の表は3列に分かれています。インターフェース / 完全な音声 / 字幕です。
| 列 | 意味 |
|---|---|
| インターフェース | メニューやボタンの表示。ここに日本語があれば、少なくとも操作は困りません |
| 完全な音声 | ボイスが日本語かどうか。ここが空でも字幕があれば内容は追えます |
| 字幕 | 会話の字幕。物語がある作品ではここが重要 |
「日本語対応」と一言で言っても、この3つのどこに入っているかで体験が変わります。インターフェースだけ日本語で、字幕が英語のままという作品もあります。詳しくはSteamの日本語対応の見分け方にまとめました。
音声まで日本語かどうかを知りたい場合は日本語音声対応の確認方法を見てください。
MODで起きうること
①〜④が全部空振りだった場合に、はじめてMODの出番です。ただし手順を説明している記事の多くが触れていないことがあります。
導入前に知っておくべき4つのリスク
アップデートで壊れる
ゲーム本体が更新されるとMODが対応しなくなり、起動しない・文字化けする状態になります。MODの最終更新日を必ず見てください
セーブデータへの影響
ファイルを書き換える方式のMODでは、削除しても元に戻らないことがあります。導入前にセーブをバックアップしてください
オンライン要素との相性
ファイル改変を検知する仕組みを持つ作品では、マルチプレイに参加できなくなる可能性があります
配布元の安全性
実行ファイル形式で配布されているMODは、中身が確認できません。配布元の信頼性を確認してください
このなかで最も起きやすいのは1つ目です。MODは有志が作っているので、作者が離れれば更新が止まります。最終更新日がゲーム本体の最新アップデートより古いMODは、動かない可能性を織り込んで入れてください。
4つ目の「配布元の安全性」について、一点だけ補足します。MOD全般が危険という話ではありません。ファイルを置き換えるだけの翻訳MODと、実行ファイル(.exe)形式で配布されるインストーラでは、リスクの種類が違います。後者は中身を事前に確認できないので、配布元の信頼性を自分で判断できない場合は入れないのが原則です。それでも入れる判断をするなら、OS側の対策ソフトが検査できる状態にしておいてください。
それでも入れる場合に
導入前にやっておくと、失敗したときの被害が小さくなります。
- セーブデータをコピーしておく Steamクラウド対応でも、ローカルのセーブフォルダを別の場所にコピーしておくと確実
- MODの最終更新日を見る ゲーム本体の最新アップデートより古ければ、動かない前提で試す
- 自動更新を切る選択肢もある プロパティ → 更新 で「起動時のみ更新」にすると、意図しないタイミングで壊れるのを避けられる
- 動かなくなったら整合性を確認 プロパティ → インストール済みファイル → 整合性を確認。改変されたファイルが元に戻ります
最後の「整合性の確認」は、MODを消したいときにも使えます。書き換えられたファイルが公式のものに戻るので、元の状態に復帰できます。ただしセーブデータは戻らないので、そこはバックアップ頼みです。
起動しなくなった場合の切り分けはSteamでゲームが起動しないときにまとめてあります。
よくある質問
公式対応が来ているかを一番早く確認する方法は?
ストアページの対応言語表を見て、無ければゲームを起動して言語設定を開く。この2つで大半が判明します。ストアの表記は開発元が手で更新するので、実際には対応済みなのに表が古いままのケースがあります。
MODを入れるとBANされますか?
作品によります。シングルプレイ専用の作品でファイル改変を検知しない場合、問題になることはほとんどありません。オンライン要素があり、ファイルの整合性を確認する仕組みを持つ作品では、参加できなくなる可能性があります。遊ぶ作品の仕様を確認してください。
MODを消したいのですが元に戻せますか?
Steamの「インストール済みファイルの整合性を確認」で、書き換えられたファイルは公式のものに戻ります。ライブラリでゲームを右クリック → プロパティ → インストール済みファイル、から実行できます。ただしセーブデータは戻りません。
MODが動かなくなりました
ゲーム本体のアップデートでMODが対応しなくなった可能性が高いです。MODの配布ページで対応バージョンと最終更新日を確認してください。更新が止まっているMODは、本体が更新されるたびに使えなくなります。
自動更新を止めておくべきですか?
MODを使っている間は選択肢の1つです。プロパティ → 更新 で「ゲームを起動したときのみ更新」にすると、遊んでいない間に勝手に更新されて壊れることを避けられます。ただしセキュリティ修正も入らなくなるので、常時止めることは勧めません。


