「マンションだから遅い」とよく言われます。乗り換えれば直るのか、それとも建物の問題で無理なのか。そこがはっきりしないまま、月額だけ比べても決まりません。

先に結論を書きます。決まるのは建物の配線方式です。NTT東日本の公式ページには、「ギガマンション・スマートタイプ、マンション・ギガラインタイプ、マンション・ハイスピードタイプは光配線方式でのご提供となります」と書かれています。裏返すと、VDSL方式とLAN配線方式の建物で選べるのは「マンションタイプ」だけということです。

マンションタイプの上限は送受信とも最大概ね100Mbps。建物がVDSLなら、事業者をどこに変えてもここが天井になります。

もう一つ分けておきます。帯域が増えても、対戦の遅延(ping)が減るとは公式のどこにも書かれていません。ダウンロードは速くなっても、撃ち合いの反応が良くなる保証はありません。

以下、NTT東日本の公式ページから取った内容です(2026年8月25日取得)。

配線方式で選べるプランが決まる

この表を先に見てください。自分の建物がどの方式かで、この先の話が変わります。

配線方式選べるプランと最大速度ゲームで効くところ確認方法
光配線方式マンション・ギガラインタイプ(光配線方式のみ)最大概ね1Gbps を選べる。ハイスピードタイプ・マンションタイプも選択可構内の光ファイバーで各戸まで届く。共用部から先で電話線やLANに乗り換えないため、方式由来の上限がかからないフレッツ光の提供エリア検索で「マンション・ギガラインタイプ」または「フレッツ 光クロス」が表示される。VDSL方式・LAN配線方式からの変更なら工事費は0円(後述)
VDSL方式マンションタイプのみ。送信・受信とも最大概ね100Mbps(ギガライン・ハイスピードは選べない)構内の既存の電話配線を各戸まで使う。公式も「他回線との干渉、お客さま宅内の通信設備等の影響などのDSL方式に起因する事象により、通信速度が低下またはご利用になれない場合があります」と注記エリア検索で「フレッツ 光ネクスト マンションタイプ」だけが表示される。宅内のVDSL装置の有無でも判別できる。光配線方式へ変えられるなら工事費0円の対象(後述)
LAN配線方式マンションタイプのみ。送信・受信とも最大概ね100Mbps(同上)構内にあるLAN配線を各戸まで使う。部屋の壁にLANの差込口があるのはこの方式エリア検索の表示はVDSL方式と同じ「マンションタイプ」。どちらかの判別は管理会社に確認。VDSL方式と同じく、光配線方式への変更工事費0円の対象

「マンションタイプのみ」は当サイトの読み取りです。NTT東日本は「光配線方式のみで提供する」と書いている側で、「VDSLならマンションタイプだけ」とは書いていません。ただし3つの上位タイプがすべて光配線方式限定である以上、残るのはマンションタイプになります。

どこを探したかも書いておきます。NTT東日本のマンションタイプ「サービスメニュー」と「配線方式」のページ、マンション・ギガラインタイプの提供条件ページ、提供エリア検索での配線方式の見分け方のページ——この3か所に分かれて記載されていました。1枚の対応表としては公開されていないので、繋いだのは当サイトです。

エリア検索で「フレッツ 光クロス」が出た場合

それはギガラインタイプより上の選択肢です。フレッツ 光クロスは最大概ね10Gbpsの別サービスで、月額は6,050円(NTT東日本の公式ページより。戸建て・集合住宅の区別なく同額、別途プロバイダ料金)。

ただし提供エリアが限られます。公式ページには2026年3月2日現在の提供エリアとして、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・北海道・宮城県・新潟県などが挙げられています。エリア検索に表示されるかどうかが、そのまま利用可否の答えになります。

なお最大概ね10Gbpsも技術規格上の最大値です。NTT東日本は「実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します」と注記しています。

では自分の契約はどのプランか

方式が分かったら、次は契約中のプラン名です。

プラン最大速度ゲームで効くところ確認方法
マンション・ギガラインタイプデータ送受信 最大概ね1Gbpsゲームのダウンロードと更新が速い。180GB級のタイトルで差が出る契約中のプラン名を、契約書類かマイページで確認
マンション・ハイスピードタイプ送信 最大概ね100Mbps / 受信 最大概ね200Mbpsダウンロードは実用範囲。配信やアップロードは送信側100Mbpsが上限同上
マンションタイプ送信 最大概ね100Mbps / 受信 最大概ね100Mbps大型タイトルのダウンロードに時間がかかる同上
フレッツ 光クロス(別サービス)最大概ね10Gbps現状で最も速い選択肢。ダウンロード待ちがほぼ問題にならなくなるエリア検索に表示されるかで判断。月額6,050円(戸建て・集合住宅とも同額)

月額はいずれも契約見込み数で決まります。16契約以上(プラン2)3,355円、8契約以上(プラン1)3,795円、4契約以上(ミニ)4,455円。別途プロバイダの利用料がかかります。(フレッツ 光クロスはこの区分ではなく一律6,050円です)

送信側の上限が効くのは、配信だけではありません。ハイスピードタイプの送信100Mbpsという数字は、画面を送る側になるときにそのまま効きます。何人まで耐えられるかはリモートプレイトゥギャザーが4人だと重いに、自宅にサーバーを常時立てる場合の考え方はマイクラのサーバーを24時間・常時起動にする3つの方法にまとめてあります。

「最大概ね」という表記に注意してください。NTT東日本は「最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません」と明記しています。1Gbpsのプランで1Gbps出るという意味ではありません。

方式を変える工事費は、いま無料です

ここは前の版で書き方を間違えていたので、公式ページで取り直しました。

NTT東日本の「工事費(集合住宅向け)」のページには、新規申し込み時の工事費と、タイプ変更の工事費が別の項目として載っています。混ぜてはいけない2つでした。

場面工事費
新規申し込み時(屋内配線工程がある場合)22,000円(NTT東日本のHP経由。初回3,300円+779円/月×23回+最終月783円の分割)。配線方式による区別は、この表には記載がありません
新規申し込み時(屋内配線工程がない場合)11,660円(同上、NTT東日本のHP経由)
VDSL方式・LAN配線方式 → 光配線方式へのタイプ変更0円。「VDSL方式/LAN配線方式から光配線方式および戸建タイプへのタイプ変更工事費無料」として記載。適用期間について公式は「申込受付期間等の終了時期は未定です」としています

つまり、いまVDSLの建物に住んでいて光配線方式に変えられるなら、工事費はかかりません。22,000円は新規に引くときの金額で、方式変更の金額ではありませんでした。

配線方式そのものの定義も、公式の表現を引いておきます。光配線方式は「構内の光ファイバーを用いて各戸まで接続する方式」、VDSL方式は「光配線もLAN配線もない場合、構内に既存の電話配線を用いて各戸まで接続する方式」、LAN配線方式は「構内にLAN配線がある場合にご利用いただける方式」。

ただし、個人の申し込みだけで方式は変えられません。共用部からの引き込みが要る以上、管理組合や大家の判断が入ります。工事費が0円でも、そこは変わりません。

まず確認する手順

乗り換えを検討する前に
  1. 建物の配線方式を確認する ここが最初です。提供エリア検索で「マンション・ギガラインタイプ」や「フレッツ 光クロス」が出れば光配線方式、「マンションタイプ」しか出なければVDSLかLAN配線方式です。確実にしたいなら管理会社か大家に聞いてください。
  2. 方式が分かったら、契約中のプラン名を確認する 光配線方式の建物なのに「マンションタイプ」で契約している場合、プラン変更だけで上限が上がります。VDSLやLANなら、そもそも上位プランを選べません。契約書類か事業者のマイページで確認できます。
  3. 実効速度を測る 有線接続で測ってください。Wi-Fiで測ると、回線ではなく無線側の性能を見ていることになります。
  4. pingとjitterも見る 対戦で効くのはこちらです。速度だけ見ても、対戦の快適さは分かりません。

VDSLのままでは変わらないこと、変わること

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  • pingが安定しない

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  • 建物がVDSLかLAN配線方式なら、上限は変わりません。上位プランが光配線方式限定である以上、事業者を変えても選べるのはマンションタイプのままです。建物の設備に依存する部分は、乗り換えでは動きません。
  • 混雑の影響です。NTT東日本も「回線の混雑状況により大幅に低下する場合があります」と注記しています。接続方式(IPv6/IPoE)を変えると改善することがあります。
  • 帯域の問題とは限りません。プランを上げても遅延が減るとは公式に書かれていません。接続方式の見直しのほうが効く場合があります。

接続方式(v6プラス等)の話は帯域とは別軸です。そちらはゲームでv6プラスに変える効果にまとめてあります。「遅い」の原因がどちらかを先に切り分けてください。

光配線方式に変えられる条件

建物として対応していることが前提です。

部屋まで光ファイバーが来ていない建物では、個人の申し込みだけでは変えられません。共用部からの引き込み工事が必要で、そこは管理組合や大家の判断になります。

対応している建物なら、タイプ変更の工事費は0円です。上のとおり、VDSL方式・LAN配線方式から光配線方式への変更は工事費無料と公式に記載されています。費用対効果を計算する場面ではなく、建物が対応しているかどうかだけの問題になります。

大型タイトルのダウンロードが主な不満なら、効果は出ます。ARK: Survival Ascended は180GB、紅の砂漠は150GBというストレージ要件です。100Mbpsと1Gbpsでは、この規模で明確な差になります。

引けない場合の選択肢

建物が光配線方式に対応していない場合、有線での改善には限界があります。

その場合、モバイル回線が選択肢に入ります。工事が不要なので、建物の設備に左右されません。ただし対戦ゲームでの遅延は有線より不利になりやすいところです。ダウンロードと動画視聴が主目的なら成立します。

Game Guide Scout の結論

最初にやるのは、建物の配線方式の確認です。提供エリア検索で「マンションタイプ」しか出てこないなら、その建物はVDSLかLAN配線方式で、上限は最大概ね100Mbps。乗り換え先を比べる前に、天井が決まっています。

光配線方式の建物なのに「マンションタイプ」で契約している人は、ここが一番の伸びしろです。プラン変更だけで最大概ね1Gbpsの選択肢が出てきます。これは公式の記載で、無料で確認できます。

そして、帯域と遅延を混ぜないでください。プランを上げるとダウンロードは速くなりますが、対戦の反応が良くなるとは公式のどこにも書かれていません。撃ち合いの遅延が不満なら、接続方式の見直しから先に試すほうが安く済みます。

大型タイトルのダウンロード待ちが不満で、建物が対応しているなら、迷う理由はほとんどありません。VDSL方式・LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更は、いま工事費0円と公式に記載されています。180GBのタイトルを100Mbpsで落とす時間を考えれば、金額の計算をするまでもありません。確認すべきは費用ではなく、建物が対応しているかどうかです。

よくある質問

VDSL方式だと何Mbpsまでですか?

選べるのは「マンションタイプ」で、送信・受信とも最大概ね100Mbpsです。NTT東日本は上位の3タイプ(ギガマンション・スマートタイプ、マンション・ギガラインタイプ、マンション・ハイスピードタイプ)を光配線方式のみでの提供と明記しているため、VDSL方式では選べません。

自分の建物の配線方式はどうやって調べますか?

フレッツ光の提供エリア検索が最も早い方法です。NTT東日本の案内では、検索結果に「マンション・ギガラインタイプ」や「フレッツ 光クロス」が出れば光配線方式、「フレッツ 光ネクスト マンションタイプ」だけが出る場合はVDSL方式かLAN配線方式にあたります。VDSLとLANの区別までは、管理会社か大家に確認してください。

プロバイダを変えれば速くなりますか?

建物がVDSLかLAN配線方式なら、上限は変わりません。ただし夜間の混雑が原因なら、接続方式(IPv6/IPoE)の違いで改善することがあります。原因がどちらかを先に切り分けてください。

光配線方式に変える工事費はいくらですか?

0円です。NTT東日本の工事費(集合住宅向け)のページに「VDSL方式/LAN配線方式から光配線方式および戸建タイプへのタイプ変更工事費無料」と記載されています。適用期間について公式は「申込受付期間等の終了時期は未定です」としています。22,000円という金額は新規申し込み時(屋内配線工程がある場合)のもので、方式変更の金額ではありません。ただし建物が対応していることが前提で、共用部の工事には管理組合や大家の判断が入ります。

「フレッツ 光クロス」がエリア検索に出てきました

ギガラインタイプより上の、最大概ね10Gbpsの別サービスです。月額は6,050円で、戸建てと集合住宅で同額(別途プロバイダ料金)。ただし提供エリアが限られており、公式ページには2026年3月2日現在のエリアとして東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・北海道・宮城県・新潟県などが挙げられています。エリア検索に表示されているなら、その住所では申し込めます。

ゲームのpingは良くなりますか?

公式にはそう書かれていません。プランの記載はいずれも最大通信速度に関するもので、遅延についての記載はありません。当サイトは、帯域の改善が遅延の改善を意味するとは扱いません。

この記事の数字はどこから取りましたか?

NTT東日本の公式サイトから2026年8月25日に取得しました。内訳は、集合住宅向け3プランの最大速度と月額(料金プランのページ)、配線方式の定義と「ギガマンション・スマートタイプ、マンション・ギガラインタイプ、マンション・ハイスピードタイプは光配線方式でのご提供となります」の記載(マンションタイプの「サービスメニュー」と「配線方式」のページ)、マンション・ギガラインタイプが「光配線方式のみ」で最大概ね1GbpsであることとVDSL方式の注記(同タイプの提供条件のページ)、エリア検索での配線方式の見分け方(同案内ページ)、新規申し込み時の工事費とタイプ変更工事費無料の記載(工事費(集合住宅向け)のページ)、フレッツ 光クロスの最大概ね10Gbps・月額6,050円・提供エリア(フレッツ 光クロスのページ)です。工事費については、前の版で新規申し込み時の22,000円をタイプ変更の金額として書いていました。公式ページで取り直して訂正しています。「VDSL方式・LAN配線方式で選べるのはマンションタイプだけ」は、上位3タイプが光配線方式限定であることからの当サイトの読み取りで、その一文が公式に書かれているわけではありません。当サイトでの実測は行っていません。